[2003/12/16]
生命保険のウラもオモテも知り尽くしたアクチュアリーが初めて話す
セールスマンの言いなりにならないための 「生命保険入門」
(テレビCMの言いなりにならないための 「生命保険入門」)
先週は福岡、大阪、名古屋と回ってきましたが、やはり 東京が一番寒かったですね。 イラクのフセイン元大統領がつかまりましたが、それとは関係なく、 メールマガジン第7号をお届けします。
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第7号 保険は危険な商売?
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生命保険は場合によっては払った保険料の何十倍、何百倍もの保険金を貰うかも しれない契約です。そう考えるとちょっと得した気になりませんか。 保険会社の側からすると、受取る保険料の何百倍も保険金を支払わなければなら ないかもしれないちょっと危険な商売です。 これが危険でない、安全で健全な商売になるために(するために)は、保険会社 は契約を大量に集めなければなりません。契約を大量に集めることができれば全 体としての収支は安定し、保険会社にとって安全で健全な商売にすることができ ます。
支払う保険金が受取る保険料の何百倍だったとしても、支払う相手が何百人に一 人の割合であれば、トータルの受け取る保険料と支払う保険金をトントンにでき る、というわけです。 もちろん、支払う相手が何人になるかはあらかじめわかっているわけではないの で、その人数をちょっと多めに想定しておいて、それでトントンになるように保 険料を決めるわけです。 そのように、大勢の加入者を集めてたくさんの保険料をもらうためには、一人一 人の加入者に対し、それぞれ全く別々の内容の契約をするのは手間もコストもか かるし、管理も大変になってしまいます。そこで普通はあらかじめ標準的な契約 内容を決めておいて、そのうちのごく一部についてだけ一人一人の加入者ごとに 違う内容を決めることにより、全体の契約内容を確定させるという方法をとりま す。
このように書くと何となく面倒そうですが、実際ははるかに簡単です。 個別に決めなければいけないのは、誰が契約するのか(加入者・契約者は誰か)、 誰に保険をかけるのか(被保険者は誰か)、いつからいつまでの保険に入るか(契 約日、満期日)、保険金額をいくらにするか、保険料がいくらになるか、どのよ うな特約をいくらつけるかというようなことです。 このようなことは加入者一人一人、契約の一つ一つで別々ですからその部分をはっ きりさせるために、保険に入るとき契約申込書に記入して加入(申込)者が署名・ 押印します。
またこれらについて契約のもう一方の側である保険会社がしっかり確認した上で、 契約することに合意したということを示すために、これらの内容を保険証券に印刷し、保険会社の代表者(通常社長)の名前を書いて会社の判こを押したものが、 加入者(契約者)に届けられます。 これ以外の契約内容の詳細については多くの契約で共通の部分が多いので、あら かじめ約款という形で印刷物を多数用意しておいて、それを加入者に配布して詳 細の内容を確認してもらうという方法を取ります。この約款は特約部分の約款 (特約条項とも言います)も含めると、時として数百ページにもわたる膨大な書 類になるので、きちんと読んだことのある人はあまりいないかもしれません。
ここに盛り込まれる内容を一つ一つ加入者と相談しながら決めていくのは大変な 作業です。そこで、保険会社と契約者の両方の手間を省くため、保険会社の方は この内容だったらOKですよというものをあらかじめ用意しておいて、加入者も それで良かったら保険に入ってくださいという形を取っています。 勿論多くの人が受け入れられないような契約の内容では保険会社も商売になりま せんので、保険会社が約款を用意するときは保険会社が一方的に不利にならない ように、また加入者の方も一方的に不利にならないような公平な内容になってい るはずです。
さらには約款の内容はお役所にOKを貰わないと保険会社は使ってはいけないこ とになっています。お役所は一般の加入者になりかわり、約款の内容が加入者に 不利になっていないかどうかチェックすることになっています。 これで、保険に入ることが契約者にとっても保険会社にとっても危険な商売ではない、ということになるわけです。
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本の紹介 「アクチュアリーの書いた生命保険入門」
サイズ A4版、本文168ページ
著 者 坂本嘉輝
発 行 有限会社インスブレス
定 価 1,714円+税
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