2006年 12月 18日  inswatch Vol. 333

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【4】保険ウオッチング                    坂本 嘉輝

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募集活動における意向確認の手続きのルール化

保険会社・少額短期保険業者向けの監督指針の改正案がパブリックコメントの手続きに入っています。
  http://www.fsa.go.jp/news/18/hoken/20061205-1.html

内容はいくつかありますが、主なものは募集活動における意向確認の手続きが正式にルール化されるというものです。

これは「保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム」の議論にもとづいて今年の4月からルール化された重要事項説明書の作成・交付の延長線上のもので、   
   ・意向確認書面という書類を作成し   
   ・そこに保険会社が顧客から得た顧客のニーズを記載し   
   ・顧客に勧める商品がそのニーズに合致する理由を記述し  
   ・その書面を顧客に確認してもらう   
という手続きをすることにより、顧客が自らのニーズを保険会社が理解していることを確認し、それを満たすために購入する商品がそのニーズに合致していることを確認することができるようにしようというものです。

来年4月1日実施ですが、間に合わない場合には今回の重要事項の説明書の作成・交付と同様、6ヵ月の猶予期間を認めるということになっています。

今春の重要事項説明書もあっという間に募集資料がちょっと増えただけになってしまいましたが、今回の意向確認書面というのも確実に書類は増えるものの、実効がどれほど上がるかはわかりません。いずれにしても契約手続きに一層時間と手間がかかることは確かです。

またこれは別の話題ですが、「ソルベンシーマージン比率の算出基準等に関する検討チーム」が検討作業を開始しました。
  http://www.fsa.go.jp/singi/solvency/20061117.html    
   http://www.fsa.go.jp/singi/solvency/siryou/20061120.html     
   http://www.fsa.go.jp/singi/solvency/siryou/20061204.html

今のソルベンシーマージン比率のルールの見直しをしようということです。資料を見ると、今のルールの簡潔な解説があり、チームメンバーによる様々な見直しの提案などがあります。これによりどのような点に今のルールの問題点があるのかわかるようになっています。

特に金融庁の作った現行のルールの説明     
   http://www.fsa.go.jp/singi/solvency/siryou/20061120/01-04.pdf      
はなかなか良くまとまっています。

興味のある方はのぞいて見て下さい。

(生命保険アクチュアリー、(株)アカラックス代表取締役) >
http://www.acalax.jp