2006年 1月23日 inswatch Vol. 286
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【5】保険ウオッチング 坂本 嘉輝
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生命保険料引き下げについて
昨年末は金融庁のホームページは新しい記事で大忙しでした。 無認可共済の保険会社化に関する政省令の改正案などが年末ぎりぎりの12月28日に公表されました。
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/17/hoken/f-20051228-1.html
A4約400ページの大部の資料で、かなり読みにくいものですが、興味があれば見てみて下さい。パブリックコメントの締め切りは1月27日(金)です。
その前に金融庁では関係者に対する説明会も開催する予定です。
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/17/hoken/f-20060117-2.html
この説明会のお知らせをしようと思ったのが、あっという間に申込が締め切られてしまいました。最初、午前10時からの1回だけだったのが、すぐに午後2時からの部が追加され、それもすぐに締め切りになってしまいました。その間たったの4日くらいのことです。
その前日の12月27日には保険会社向けの総合的な監督指針の一部改正(案)が公表されました。
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/17/hoken/f-20051227-2.html
こちらは保険募集にあたっての重要事項の説明の手続きを新たに規定したものです。7月からは新契約手続きに新たな書類が増え、またハンコを押すのが1ヵ所増えそうです。こちらはパブリックコメントの締め切りは1月23日(月)です。
そのしばらく前に生命保険料引き下げのニュースが出ました。死亡率改訂のニュースです。アクチュアリー会が標準死亡率の改訂をして、予定死亡率が引き下げられるので保険料が下がるだろうという記事です。こちらは2007年4月以降の予定です。
アクチュアリー会の方は今の所「検討を開始する」ということで、「死亡率を引き下げます」とは言っていません。また死亡保険用の死亡率の引き下げと同時に年金支払開始後の死亡率も引き下げられると、個人年金保険や年金移行特約などでは年金額が引き下げられることになるかも知れません。その前に予定利率の引き上げがあれば良いのですが。
1月15日・16日には予定利率引き上げによる保険料引き下げのニュースが報道されました。
http://www.nissay.co.jp/news/2005/20060116.html
一時払終身・一時払養老・一時払年金についてだけですが、予定利率引き上げによる保険料引き下げです。こちらは日本生命が2月1日からというニュースです。今後どれ位の会社がどのように追随するか楽しみです。
とはいえ予定利率の引上げ幅は0.1%とか0.05%とかほんのちょっとのもので、保険期間が10年で保険料の引き下げ幅が1%にもならないのですから大したことはありません。それでも新聞各紙は大きく取上げていました。
やはりそろそろ世間も低金利、生命保険の貯蓄性の低さにはもう飽き飽きしているのかも知れません。
(生命保険アクチュアリー、(株)アカラックス代表取締役)