本のご案内 (その2)


「生命保険「入って得する人、損する人

講談社 定価838円 (税別

★ 昨年(2009年)の夏に本を出しませんか・・・というお話があり、暮に向けて書き始めました。

今回の本は、「2時間ちょっとですぐに読める」、「教科書のようでなく、面白く読める」、「持って歩くのに 邪魔にならないサイズ」、「読み捨てても気にならない安さ」が狙いです。

生命保険には様々の誤解や勘違い・思い込み・迷信があります。それが誤解・勘違い・思い込み・ 迷信だとわかってしまえば何でもないことですが、それがわかるまではなかなか呪縛から逃げられません。

そんな話もいろいろ書いてあります。

    めでたく 1月 15日に本ができてきました。 生命保険「入って得する人、損する人」です。

書店には25日頃には 並ぶということでしたが、 場所によってはもう店頭に出ているようです。いろんなオンライン書店でも扱っています。もしお読み頂いたら、感想を是非お聞かせ下さい。

★  績文堂の石井さん=inswatchの編集者の石井さんが今週のinswathに書評を書いて下さっています。

このほど、講談社から『生命保険、入って得する人、損する人』が刊行された。 著者はアクチュアリーの坂本嘉輝氏(アカラックス代表)だ。

アクチュアリーが書いた本というとそれだけで“降参”しがちだが、本書は筆者が生命保険に関するコンサルティングや相談の実践を通して、生命保険に対する理解不足ー「聞いていない」「騙された」ーや、人はなぜ「言いなり」に生命保険に加入してしまうのか、など基本的な事柄を、販売する側と加入する側の双方の立場から解説するなど、一般の消費者向けに易しく解説している。

また、後悔しない「生命保険の入り方」として、生命保険会社の経営(商売)と加入者の生命保険への期待値(必要保障額の考え、加入後の確認)、さらに保険料を安くする様々な方法と転換による保険料引き下げの留意点、「医療保険」や「変額年金」の利用と考え方などアクチュアリーである著者ならでの説明がされている。生保の販売手法についてややステロタイプな表現のところもあるが、一般の人のみでなく、生保販売者にとっても参考になる1冊だ。

★ bk1にこんな書評を頂きました。(2010年 1月27日)

 本書を目にされた方の多くは、また、バラ色の保険商品の説明書だろうと先入観から思われるはず。
  しかし、そこまで保険会社や保険を販売している方々を追及しても、大丈夫ですか、暴露してもいいんですか、と心配したくなるような言葉が並んでいるが、実例をもとに解説されているので、他人事とは思えない。
  そして、何といっても、本書は生命保険に加入している方、これから加入を検討している方は一読しても損は無い内容になっている。

 まずは、「アカウント型保険」という保険加入者には美味しい話が盛り込まれた生命保険だが、これについて、裏表が易しく説明されている。保険と聞いただけで分からない、という人でも分かり易く説明してある。おまけに、漢字にはルビがたっぷりと振ってあるので、某総理大臣だった方も読了できるようになっている。
  次に、医療保険、変額年金保険という保険の役目と活用方法について説明されているが、医療保険などは何を目的に加入するのかを再考するきっかけになる。

 著者は生命保険会社の運営において必須である保険計理人(アクチュアリー)という肩書を有する方。保険販売のプロは巷に多いが、保険計理人という方は日本広しといえどもザラにいるわけではなく、逆に保険会社の表裏を知り尽くした方なので、ここまで本音を述べることができるのだろう。
  著者は別途、メールマガジンを発信されているが、そこまで分析内容をばらしても良いのですかということが書いてあるので、本書を一読されたならば金融関係の方などは興味を持たれるのではないかと思う。

 本書は著者の知識と経験の一部分でしかないので、世界の金融情勢も含めた分かり易い解説書の続きを期待します。

★ アマゾンにもこんな書評を頂きました。(2010年 1月27日)

 読み進むうちに分かってくるが、通常の生命保険の解説書には無い親切が施してあることに気がつかれただろうか。  
 それは、分かっているよ、と言いたいくらいに漢字にルビが振ってあること。保険商品に詳しい方、保険販売を仕事になさっている方、保険会社の方ならば、ウルサイと思うほど。  
  しかし、保険商品は誰のもの、という原理原則を考えたとき、最低の義務教育を終えた人に理解できる内容であるべきという考えが本書には窺える。それだけ、誰に向けてこの内容が書かれたのか、噛んで含んで諭すような文章になっていることからもわかるだろう。

さて、肝心の生命保険商品についてだが、第2章の65ページから始まる「アカウント型」と呼ばれる生命保険商品については一読の価値があると思われる。鉛筆と電卓を片手に計算しながら違いを理解していっても良いのでは。  
  そして、第5章の「医療保険」についての解説もアヒルとネコの会社やテレビCMで有名な会社から皮肉の一言でも頂戴するのでは、と気にするほどのことが書いてある。それだけ、中立な立場で解説されているということでもあるのだが。  
  しかし、つい、月額保険料が安いからということで医療保険に加入した身には、今後の対応をどのように考えれば良いのかを判断させてくれる心強い一言でもあった。

 著者の肩書には保険数理人というものがある。  
  保険会社の裏表を知り尽くした立場の方でもあるので、今後の日本市場における保険会社の安全性や選択についての見解を述べた一冊を求めたい。さらには、法人が契約する生命保険の解説書を読んでみたい。